イギリスに確認される1000カ所以上ものストーンサークル(環状列石)、その中心とも言える最も大きく最も美しい存在。それが、南イングランド・ソールズベリーの北西約13kmの場所に位置するストーンヘンジの遺跡です。
建造が開始されたのは新石器時代にあたる紀元前3000年頃になります。ストーンヘンジの建造は段階を経て、青銅器時代後期に至る約1500年間に渡って行われました。
直径115メートルの環状の壕と土塁(土手)が設けられた内側でそれぞれ数十個の立石が中心を五重に囲み、中央部にはアルターストーン(祭壇石)と呼ばれる平石が置かれ、さらにその周囲にも巨大な組石が馬蹄状に配置され状態が最終形です。
少なくとも建設が終わった後、いったんは放棄され、1918年に国が所有することになるまでの長い間、荒れ放題の状態にあったストーンヘンジですが、その翌年には倒壊を防ぐための補強工事が実施されています。
そして1986年、ストーンヘンジの遺跡とその周辺はユネスコの世界遺産に加えられ、登録古代モニュメントとして法的に保護されるようになりました。
現在、ストーンヘンジはイギリスの国家遺産として管理され、その周辺についてはナショナルトラスト(歴史的名所や自然的景勝地の保護を目的とするボランティア団体)によって保有されています。
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